編集・発行 東京都中央区立京橋図書館 『中央区沿革図集 [日本篇]』

イノベーションと伝統との調和をめざして

私たち古谷特許事務所は1929年の創業以来、90有余年にわたって国内外のクライアントに知的財産サービスを提供して参りました。その間、日本は技術輸入国から技術先進国へと大きな変貌を遂げ、近年はさらに知財立国として大きな存在感を示すに至っていますが、私たちもそのような歴史的変遷のなかで、多少なりとも意義のある役割を果たしてくることができたのではないかと自負しております。

知的財産というと技術革新、イノベーションというイメージがありますが、特許や意匠といった権利は10年、20年といった長期間にわたって存続するものですし、商標は更新によって半永久的に存続することが可能です。したがって知的財産においても他の財産と同様、時間の検証に耐えうる持続的な資質を備えることが非常に重要な要素であると言えます。私たちはこれからも、イノベーションによる新たな価値創造を保護するための知的財産サービスを提供すると同時に、創造された価値の持続的資質、いわば伝統ともなりうるような側面をも大切にして、日々の業務に精励していきたいと考えています。